2014年10月18日up
10月 秋がとっても似合う、英国的音楽「The Village Green Preservation Society 」The Kinks

10月 秋がとっても似合う、英国的音楽

「The Village Green Preservation Society 」The Kinks

この季節は、車の窓も開けて爽快にドライブしたい気持ちになりますね。この時期だからこその高い青空と開放感。あんまりはしゃぐと風邪引いちゃいますけど。果物など実り豊かな時期ですから、道の駅でのお買い物も楽しいですね。お気をつけて素敵なドライブをお楽しみください。
さて今月は、もの凄く簡単に言うと「10年以上聴けるアルバム」を。『最も英国的』と言われたバンドで、現在も注目されているレイ・デイヴィズとデイヴ・デイヴィスの兄弟が組むキンクス。ビートルズやローリング・ストーンズ、ザ・フーといった強力なバンドが群雄割拠する60年代英国の音楽シーンで、ひたすら英国的な生活や視点を忘れなかった存在。アルバム一枚でストーリーを表現する「コンセプトアルバム」などを、売れようが売れまいがつくり続けた兄弟のしつこさ、いや執念とも言うべき制作意欲は、同時代のバンドとは一線を画しています。そのためか、息の長さ、熱狂的なファンの多さなど、他のバンドとは違う愛され方をしています。
そして、この作品はそんなキンクスが1968年、英国の牧歌的だが失われそうな村の日々を救うというストーリーを世に問うた1枚。当時は全く理解されずチャートにも入らなかった作品ですが、現在ではバンドの決定的な代表作として評価されています。何より日だまりのようにメロディや音が優しい曲群、ちょっとドラマチックな曲展開もあったりするんですが、アルバムの曲の流れが、長年聴くとジーンズやスニーカーのように馴染んで来るんですよね。なかなかないです、こんな作品。秋の野原で聴きたいです。

(CDのジャケットイメージをクリックすると「amazon」サイトへ飛びます。)


七院知 好(なないんち・このむ)
シングル、EP、45rpm、7inchと呼ばれる17cmレコードと、盤面に刻まれた素敵な音楽を愛する音楽ライター。
福岡在住。地元の情報誌、『Beat Sound』(別冊ステレオサウンド)、ワーナーミュージックライフのサイト、田口商店KEYAKIの公式HPなどで記事・コラム・レヴューなどを執筆。
好きな九州の道の駅は、道の駅「豊前おこしかけ」だそうです。




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