2015年2月19日up
2月 名前は「ウィンター」でも激アツ! ナッシング・バット・ザ・ブルース/ジョニー・ウィンター

2月 名前は「ウィンター」でも激アツ!

ナッシング・バット・ザ・ブルース/ジョニー・ウィンター

 ううっ寒!っていう日々が続きます。これを書いている日は、遂に雪が。ついでに雷も鳴っているという荒れた天候なのですが。こんな日はバリっと腰の入ったブルースでもどうでしょうか。それもディープなシカゴブルースのみとかだとちょっと重い。重いからこの神様のブルースなんてどうでしょう。昨年惜しくもこの世を去った世界一白くてアツいギター弾き。ジョニー・ウィンター。名前がウィンターなのは、本人がアルビノだったということもあるんですけど、メチャシックリ来る名前。芸名かどうかはちょっと知らないですが、びしっとハマる名前なんですね。そしてその容姿からはまた想像のできない、ダミ声ヴォーカルと弾きまくりのブルースフレーズの応酬…オフの時はホテルで読書しているぐらいの方だったそうですが、とにかく演奏となればブルースへの憧れと情熱を隠さない。そういうお方です。マジ尊敬します。
 そんなジョニーが1977年リリースしたのがこのアルバム。それまでのどちらかと言うとハードなブギ、ブルース、ロックに近いスタイルだったんですけど。ジャケットに写っているドブロ(鉄のギターでスライド奏法なんかで出ます)が象徴しているように、アコースティックな味わいとか、ブルース本来の少しアーシーな感じが出ている。荒さより人間味の魅力が上回ったような作品で、これがベストでは?という声もよく聞くのですが。そんなナイスアルバムの最終を飾るのが、シカゴブルースの顔役マディ・ウォーターズとの競演。録音メンバーもマディのバックバンド、というかジョニーもその一員だったんですけどね。時代を超えた魂の掛け合い。今頃天国で、続きやってくれてたらいいですね。

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七院知 好(なないんち・このむ)
シングル、EP、45rpm、7inchと呼ばれる17cmレコードと、盤面に刻まれた素敵な音楽を愛する音楽ライター。
福岡在住。地元の情報誌、『Beat Sound』(別冊ステレオサウンド)、ワーナーミュージックライフのサイト、田口商店KEYAKIの公式HPなどで記事・コラム・レヴューなどを執筆。
好きな九州の道の駅は、道の駅「豊前おこしかけ」だそうです。




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