2015年10月18日up
10月 秋の散策は、やはりBGMも優雅に コリン・ブランストーン「一年間」

温暖化とかありますが、やっぱり季節が来れば涼しい風が吹いてくるもの。朝晩めっきり寒くなりましたね。ここまで来れば行楽ももう最高の気候の中で楽しめるようになりますよね。恵み、収穫、美味しいものも手に入るようになります。道の駅で地域の収穫物を買ったり食したりしながら、ゆったりと家族や仲間同士で、自然と向き合いたいなぁと思う季節です。
そんな時期にオススメの、心があたたまる作品があります。ちょっと変わったタイトルですが、この名前は文字通りこのアルバムが完成するのに1年かかったからだと言われています。コリン・ブランストーンはゾンビーズというバンドのリードヴォーカリストだった人で、繊細な歌唱は人気が高く、スモーキーヴォイスとかシルキーとかいう形容詞が踊る、なかなか得難い声をしているのです。丁度20年ほど前、ソフトロック再評価というブームが起こった時期にゾンビーズやアージェントと共に“発見”された、その中でもダントツの人気を誇っていたのがこのアルバム。再発の際も、ライナーノーツを元ピチカート・ファイヴの小西康陽が書いていたり、紙ジャケになったりともてはやされたのですが。やはり注目すべきはその内容。正直、制作の布陣はゾンビーズ時代の方々が多いのですけれど、バンド風味のサウンドと、ストリングス+唄の形式の楽曲のバランスが絶妙なのです。それが甘〜いコリンの歌声で響く。悪いわけがありません。なんてね。とにかく腰を落ち着けてゆっくり聴きたい一枚なので、当時は女の子たちにも人気の盤でした。デートドライブなんかでもきっと役立つ作品だと思いますよ!

(CDのジャケットイメージをクリックすると「amazon」サイトへ飛びます。)


七院知 好(なないんち・このむ)
シングル、EP、45rpm、7inchと呼ばれる17cmレコードと、盤面に刻まれた素敵な音楽を愛する音楽ライター。
福岡在住。地元の情報誌、『Beat Sound』(別冊ステレオサウンド)、ワーナーミュージックライフのサイト、田口商店KEYAKIの公式HPなどで記事・コラム・レヴューなどを執筆。
好きな九州の道の駅は、道の駅「豊前おこしかけ」だそうです。




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